【新唐人2013年6月24日付ニュース】アメリカの調査報告によると、中国大陸からの移民の血液中からは、ほかのアジア系移民をはるかに超えた重金属が検出されました。これは中国人の飲食と関係あるかもしれないとし、憂慮すべき事態であると指摘しています。中国政府側の食品専門家は、中国では環境汚染による“食品媒介疾患”がいつ爆発してもおかしくない状況だと警告しています。
米国疾病予防管理センターの健康統計部門が行った調査によると、中国人移民の血液中の鉛、カドミウム、水銀など重金属の含有量は、他のアジア系移民に比べ高く、特に鉛濃度は44%も高くなっています。これは中国人の飲食習慣に関係しているかもしれないと指摘しています。
今年5月、中国各地では“カドミウム米”が大きな問題となりました。
重慶食品工業研究所 周令国副所長
「大気汚染、土壌汚染、環境汚染によって、これらの重金属が植物に吸収され、それをまたヒトが摂取し、人体に蓄積していくのです。これらは全て汚染源です。今我々の穀物や野菜、あるいは茶葉などの植物の汚染は深刻です」
中国当局が2010年に発表した報告によると、中国の5分の1の耕地が重金属に汚染されています。うち、カドミウムとヒ素による汚染が40%を占め、主に、湖南省、江西省などの長江以南の地区に集中しています。
南京農業大学・農業資源及び生態環境研究所の潘根興所長率いるグループが、全国の県レベル以上の市場から抜き取り検査したところ、白米のカドミウム汚染が特に深刻だったといいます。
南京農業大学・農業資源及び生態環境研究所 潘根興所長
「我々の研究から汚染問題が広範囲で発生している可能性があります。サンプリング検査し
最近の中国国土資源局からの発表によると、製作中の土壌重金属汚染図から、中国の重金属汚染面積は著しく拡大しており、東部の人口密集地域への拡散が確認されています。
この他、中国大陸の環境汚染による健康被害は明らかで、“食品媒介疾患の増加”がこれを物語っているとの指摘もあります。“食品媒介疾患”とは、摂取により人体に進入する有毒、有害物質が引き起こす疾患であり、例えば食中毒、腸管感染症などが挙げられます。これらは最も一般的にみられるタイプの疾患で、世界で最も顕著な健康問題のひとつです。
重慶食品工業研究所 周令国副所長
「食物が重金属や農薬、化学物質或いは微生物などで汚染されれば、安全ではありません。人が摂取すれば、健康に害を及ぼします。これが安全でない要因です」
ある評論家は、当局がこれまで結果を考えずに行った、工業の急速な発展過程において発生した環境汚染問題の積み重ねが爆発時期に直面している指摘しています。また、さまざまな悪報が次々と現れ、中でも“食品媒介疾患”がどれほど爆発的に発生するのかは予想できないと警告しています。
専門家は食品媒介疾患の要因を環境汚染の他に、別の主要原因として違法な食品加工と食品添加物、つまり、よく報じられる“有毒食品”であると考えます。例えば有毒粉ミルク、カドミウム米、地溝油および、最近話題となった有毒ピータンなどをあげられます。これらの有毒食品が中国で氾濫する原因は、中国当局の放任と社会道徳の欠如であると考えられています。
重慶食品工業研究所 周令国副所長
「食品の中の汚染物質は加工過程における違法な加工方法、不適切な加工方法によるものです。あるいは利益に目がくらんだ製造者が人為的に添加物を添加するからです」
四川省の環境保護活動家 陳雲飛さん
「多くの企業では指導者や官僚が株式を持っています。これらの企業は安全検査や品質検査部門に賄賂を贈り、安全でない食品を生産しているのです」
重慶食品工業研究所・周令国副所長は、当局や企業経営者、消費者の各方面が、政策レベル或いは道徳レベルの面で共に努力し改善してこそ、中国の汚染と食品安全問題の現状は改善されるだろうと指摘します。しかし中国全体の環境レベルはすでに、手のつけようのないところまできています。いつになったら改善されるのかは、全く予想が立ちません。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/06/17/atext915502.html (中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)